臨時電灯工事や動力引込などの打ち合わせに行って、
東京電力の本線の工事が必要な為、引込に時間が掛かります、と説明して、申し訳ないのですが、その旨をご了解頂くすることも多いです。
お客様としては、近くに電柱があるのになぜ?と思われることでしょう。
どの電柱にも共通に100Vや200Vなどが来ている訳ではないことが、一般のお客様には知られていないようです。
そんなわけで今日は、東電電柱、本線の見分け方。
典型的な、電柱の写真です。
電線がごちゃごちゃいっぱいあって、なにが何だか分からないですね。
自分も電気工事屋さんなる前までは、分からなかったです。
これを簡単な模式図に表したのが下。
- 高圧線(6600V) : 赤い線3本
- 動力線(三相200V) : 黄色の線2本+青のアース線1本の計3本
- 電灯線(単相100/200V) : 黄色の線2本+青のアース線1本の計3本
# 図中の線の色は、あくまでも分かりやすくする為に色づけしたものです。
# 実際の線の色とは異なります。
高圧線は、電柱の一番天辺に水平に並んだ三本で、動力線はその次に水平に並んだ2本(+アース線)、電灯線なら、電柱と垂直に並んだ3本ということになります。
鴻巣・川里地区のような農業用として、動力を使うお客様が多い地域には、電柱に予め動力線が通っていることが多く。
また、田んぼの中の道路沿いなど、電気の需要がない地域の電柱には、高圧線のみしか通っていないことも多いです。
この辺は、電力会社側でも電気の使用種類が地域によってさまざまに変化するのでそれに応じて、送電計画を立てているのだと思います。
例えば、住宅地域に動力線を引いておいても、あまり需要はなく、もったいないですからね。
付近の電柱に、使用したい契約の本線がきていない場合でも、
時間は掛かりますが、殆どの場合引込可能です。
その場合の東京電力の工事としては、
- 近隣柱に本線が来ている場合 → 本線の延長
- 近隣柱に本線はないが、該当柱に高圧が通っている場合 → トランス設置により動力または電灯への変換
となります。
(どのような工事方法になるかは、申請を元に、現場打ち合わせ等を経て電力会社設計担当によって決定されます。)
本線の工事が完了後、宅内などへの引込工事が行われます。
なお、本線工事に関して基本的に電力会社負担でお客様側に工事費用が掛かることはありません。
また、新規で電気を引きたいが近くに電柱がない、などのケースでも、
電力会社は、出来る限り送電する為に努力されています。
(物理的、手続き上、時間は掛かりますが)
こんなところに電気を引くのは無理かも?と、お客様で判断される前に、まずは、お近くの工事店にご相談下さい。