損失しないようにを、大切に。

同軸ケーブル等での損失

昨日も、風で倒れたN様宅のアンテナの再建柱を行ったのですが。
ブースター下での測定値は、かなりいい値を示しているのに、
TV画面で見ると、メダカノイズが発生してました。


原因を探っていく中で
興味深いデータが取れたので、紹介します。

条件、以下の構成

VHFアンテナ、UHFアンテナ
↓(S5CFV、約3.0m)
UVブースター直付型端子式
↓(S5CFV、約7m)
5CF型接栓、5C中間接栓でジョイント(<=ブースター下での測定値)
↓(5CFV、約1.5m)
2分配器直付型端子式
↓(5CFV、約6m)
3分配器直付型端子式
↓(S5CFV、約6m)
TV受け口(<=TV受け口での測定値)

アナログチャンネルでの測定値(アナログV)
チャンネル ブースター下での測定値 TV受け口での測定値
1ch 64.8db 49.3db
3ch 85.9db 52.1db
4ch 93.0db 62.2db
6ch 95.4db 63.2db
8ch 92.2db 62.2db
10ch 100.0db 67.8db
12ch 87.7db 57.5db
38ch 74.3db 68.5db
デジタルチャンネルでの測定値(OFDM)
チャンネル ブースター下での測定値 TV受け口での測定値
27ch 76.0db 52.0db
26ch 72.4db 45.0db
25ch 80.4db 53.4db
22ch 82.6db 53.8db
21ch 79.8db 52.8db
24ch 79.8db 55.2db
23ch 75.8db 51.4db
32ch 83.6db 56.0db


ブースター下での測定値ではアナログ、デジタル各チャンネルとも、
かなり良い利得を示しているのに、
TVに行き着くまでに、概ね20dbから、30db下がっています。


2分配1箇所、その際に3分配1箇所、
途中がアルミシールドのかかっていない5CFVという悪条件。
損失の原因を自分が考えられるだけでも上げて見ると

  • ケーブル長に比例するケーブル損失
  • アルミ被服していない5CFVケーブルであることによる損失
  • ブースターや分配器が地上デジタル対応でない(5CF型接栓式)でないことによる損失
  • 分配器が2連に連なっていることによる損失


実は最初、3分配器直付型端子式<->TV受け口 までが、3Cのケーブルだったのです。
メダカノイズ確認した直後にS5CFVに張替え。
上のデータは、張替え後のデータです。


3Cのケーブルだった時点では、ブースター下での測定値は
40db弱の測定値だったと記憶しています。
(細かいデータを取るのを忘れました。)
たったの6mの張替えですが、それでも10dbほど利得が向上していたのにもビックリしました。


結局、メダカノイズの完全除去は、これだけではかなわなかった訳ですが。
地上デジタル放送見るようになったときに、不具合を生じるようであれば
その際、細かな点を改修しましょう、ということをお客様にお話し了解を頂いて今回は作業終了としました。


今回勉強になったこと。
ケーブルや、各種機器による損失は無視できないくらい大きい。
新築現場での、TVケーブルは工事しやすいルートで配線することが多いですが
出来るだけ、ケーブル長を小さくすること。これを心がけるべきだということ。

アナログチャンネル<->デジタルチャンネル対応表(浦和)

最近良く使う情報なので、当店の備考録として。

チャンネル アナログ(VHF) デジタル(UHF)
NHK総合 1ch 27ch
NHK教育 3ch 26ch
日本テレビ 4ch 25ch
TBS 6ch 22ch
フジテレビ 8ch 21ch
テレビ朝日 10ch 24ch
テレビ東京 12ch 23ch
テレビ埼玉 38ch 32ch

デジタルチャンネルに関しては、児玉局も同一。
浦和:UHF 垂直偏波
児玉:UHF 垂平偏波